2010年3月18日木曜日

誕生☆

その日は朝からなんだかそわそわしていた。

出産に付き添うという稀に見る機会に一大ロマンを感じていたものの、いざというと何をして良いものか、まったくわからないまま気持ちだけがわさわさしていた。

昨晩から入院した友。多分昼すぎには産まれるだろうから午前中には来ておいてね。との忠告もあって、朝の9時からYOGA TREEにてマッサージ・オイルを買いに走る。

音楽、ココナッツジュース、産後のスナック。手あたり次第かきあつめたケア・パッケージを持って病院のお部屋に駆けつけた。

聞いてたとおり、お部屋は広々としていて赤ちゃんを入れるトレイが部屋のかたすみに用意されていた。今日中にあかちゃんが出て来るの?本当に?延々に妊婦のままでも困るだろうけど、あのおなかからどうやってあのトレイに辿りつくのだろうか?目の前にせまる予想のつかない現実に少しどきどきした。

病院の無機質な空間を埋めるべく、早速ALOHAな音楽をかけ、アーユルヴェーダ・オイル・マッサージなどをはじめ、着々とリラグゼーション・ルーム化をはかる。DOULA(助産婦?)として、出来るかぎりのお手伝いをしなくては。

外は晴天。そして聖パトリックの日。

予定日よりも2週間もはやくやって来た出産に、息つくひまもなく病院にやって来たというふたり。先日ベビーシャワーをしたばかりのところだったので、入院知らせを聞いてびっくりしてしまった。あわてて来たといえども、普段通り落ち着いた二人の様子を見てひとまず安心。

あとはあかちゃんが出てきてくれるのを待つのみとなり、いつものごとくたわいもない話をしながら時間がすぎた。刻一刻と痛みが増してくる友のおなかに霊気をおくり続ける。午後になっても進展はなく、夕方の6時ごろになってドクターからおそらくあと4、5時間はかかりそうとの通知があったのでしばらく休憩に出た。昼なのか夜なのか全く時間の感覚がないままに、不思議な一日を過ごしていた。なによりお産の最中に外に出ている事自体があまりに不思議すぎ。

病院に戻ると、そろそろ電池が切れかかっている友が横たわっている。昨晩からなにも食べていないうえに痛みに耐えること丸一日。この状態でこれから子を産もうというのだから本当母は強い。母はみんなこんな大変な思いをして子どもを産むんだね。お腹の中に宿ったいのちがようやく私たちの住む世界に出てくる時がもう間近。

そこからどれくらいしただろうか。午前12時を過ぎ、日にちもかわったところで準備ができたようだ。看護婦さんのGOサインとともに先生たちが駆けつけた。そこからはまた時間がワープして、長かったような短かったような。

なにがどうなってるかよくわからないまま、友のとなりで、ただひたすらに元気に産まれてきてね〜!がんばってでてきてね〜!と心で唱え続けたあかつきに、、、立派な泣き声のあかちゃんがホギャ〜!天使の様なあかちゃんが産まれてきました!

テレビでしか見たことなかったけど本当に実際に誕生を目にすると嬉しさと安心と興奮と色んな感情がごったになって思い出しただけでも胸が詰まる思いです。新たないのちの誕生に立ち会えたことは今まで生きてきた中で一番衝撃的で貴重な経験となりました。かけがえの無い経験をさせてくれたお友達夫婦にありがとう♪ そしてなによりおめでとう♪

はじめて抱かせてもらったルゥくん。生まれたてほやほやのベイビーは全てがミニチュアでこの世のものとは思えないほど繊細であたたかかった。産まれてすぐからつぶらな瞳でまわりをきょろきょろ見わたすルゥくん。外の世界にびっくりという感じ。

Welcome to our world.

そしてこれからもよろしくね☆

0 件のコメント: